登山や災害対策で「コンパクトだけど確実に電波をキャッチできるラジオが欲しい」と感じたことはありませんか?
そんな方におすすめしたいのが、ソニーの名刺サイズラジオ「ICF-R354M」です。

軽量・高感度・長時間稼働という三拍子に加え、「山エリアコール」や「ワイドFM対応」など登山者・アウトドア派に嬉しい機能も満載。
この記事では、実際に登山・ハイキング・災害用ラジオとして活用してみた視点からレビューしていきます。
登山ラジオは“音のマルチツール”!熊よけ・天気チェック・もしもの備えに

登山での携帯ラジオは、単なる娯楽ツールではありません。山の天候は急変しやすく、スマホの電波も届かない場所では、頼れる情報源が限られます。
そんなとき役立つのが、FM/AM対応のポータブルラジオです。たとえばソニーの「ICF-R354M」や「ICF-P26」は、気象情報の受信、雷の接近察知(AMノイズ)、さらには熊よけの音源としても活用できる、まさに“多機能な安心装備”。
特に「山エリアコール」対応のモデルなら、日本百名山を含む117山の中継局がプリセットされているため、山の名前から選局も可能。超軽量・スタミナ仕様で、名刺サイズの本体でも約90時間使用可能なモデルもあり、UL装備の一環としても優秀です。
山岳地帯では、こうしたラジオが安全と快適さを支える“静かな名脇役”になってくれます。
ICF-R354Mの基本スペック一覧

項目 | 内容 |
---|---|
ブランド | SONY(ソニー) |
製品名 | ICF-R354M |
説明書 | ICF-R354M:取扱説明書 |
本体サイズ | 名刺サイズ(軽量・薄型) |
重量 | 約72g(乾電池含) |
電源 | 単4乾電池×1本 |
受信周波数 | FM:76〜108MHz / AM:531〜1710kHz |
スピーカー | 直径2.8cm(出力80mW) |
対応機能 | ワイドFM、山エリアコール、バックライト、ノイズカット |
接続 | 巻き取り式片耳イヤホン |
対応アクセサリー | BCA-TRG2KIT(充電キット)対応 |
商品ページ | Amazon / 楽天 |
山エリアコールの使い方ガイド

ソニー ICF-R354M の「山エリアコール」使用ガイドです。登山前にぜひチェックして、安全登山に役立ててください。
① モード切り替え
ラジオの電源を入れたら、「ライト/山エリア」ボタンを長押しします。これで「山エリアコール」モードに切り替わります。
② 山エリアの選択
ジョグレバーでエリアを選択します。エリアは日本全国を20地域に分けてあり、たとえば「北アルプスエリア」「南関東エリア」など、山の分布に基づいて分類されています。
③ 山の名前から選局
選んだエリア内の山の名前をジョグレバーで選択すると、その地域の受信しやすいAMラジオ局が自動でプリセットされます。
④ 受信&情報取得
選局後、ラジオの電波を安定させながら情報収集しましょう。気象情報、緊急放送、注意報などが流れることがあります。
バックライト機能も搭載
暗い場所で操作する際は、「ライト/山エリア」ボタンを軽く押すと、液晶が約5秒間点灯して画面が見やすくなります。
この機能があることで、「どこの山でどの放送局が入るかわからない…」といった不安を解消してくれます。
登山前の準備として、自分が行く山がどのエリアに属しているかをチェックしておくと、よりスムーズに使えます。
山エリアコール対応「山エリア」一覧

エリア番号 | 山域名 | 主な対応山(日本百名山より) |
---|---|---|
01 | 北海道エリア | 利尻山、羅臼岳、斜里岳、十勝岳、大雪山、幌尻岳、トムラウシ山など |
02 | 東北北部 | 岩木山、八甲田山、岩手山、早池峰山、焼石岳 |
03 | 東北南部 | 鳥海山、月山、蔵王山、吾妻山、飯豊山、安達太良山など |
04 | 上信越エリア | 苗場山、巻機山、谷川岳、妙高山、火打山、白馬岳 |
05 | 北アルプス | 槍ヶ岳、奥穂高岳、立山、黒部五郎岳、水晶岳など |
06 | 中央アルプス | 木曽駒ヶ岳、空木岳 |
07 | 南アルプス | 北岳、間ノ岳、甲斐駒ヶ岳、聖岳、赤石岳 |
08 | 八ヶ岳・秩父 | 八ヶ岳(赤岳)、瑞牆山、金峰山、甲武信ヶ岳 |
09 | 富士・御坂 | 富士山、御坂山地(黒岳など) |
10 | 関東近郊 | 筑波山、丹沢山、大菩薩嶺、両神山 |
11 | 北陸・白山 | 白山、荒島岳 |
12 | 東海エリア | 恵那山、御嶽山、乗鞍岳 |
13 | 近畿エリア | 伊吹山、大峰山、大台ヶ原山 |
14 | 中国エリア | 氷ノ山、大山 |
15 | 四国エリア | 剣山、石鎚山 |
16 | 九州北部 | 九重山、阿蘇山 |
17 | 九州南部 | 霧島山、開聞岳、宮之浦岳 |
18 | 離島エリア | 利尻山(北海道)、屋久島(宮之浦岳) |
19 | 南関東 | 高尾山、陣馬山など |
20 | 全国予備 | その他例外地域用エリア(状況により使用) |
この「山エリアコール機能」は、117の山をエリア分類してAM放送局をプリセットしてくれているので、山の名前から選局できて非常に便利です。
ソニーの山ラジオは「山エリアコール」で山中でも受信しやすい局を選局可能

ICF-R354Mの最大の特徴ともいえるのが、「山エリアコール」機能です。この機能は、日本百名山を中心とした117の山を20エリアに分類し、各エリアで受信しやすいAM中継局をプリセット済み。
山の名前からエリアを選ぶだけで、該当地域の受信可能な局へ一発アクセスできます。登山中に急な天候の変化や災害に見舞われても、素早くラジオで情報収集ができるのは安心感が違います。
長時間使用できる驚異の電池持ち|72時間稼働で災害用にも心強い

この名刺サイズのボディで、単4乾電池1本で最大72時間使用可能という驚異的なバッテリー持ちを実現。エネルギー消費を最小限に抑えた設計により、登山やキャンプなどの長期行動時、災害時にも安心して使えます。

別売りの「BCA-TRG2KIT」を使えば、充電池運用にも対応可能で、エコで経済的な運用も可能です。
コードが絡まない!巻き取り式片耳イヤホンで操作性抜群

ラジオ本体には、片耳用のイヤホンが巻き取り式で内蔵されており、収納・携帯がとてもスマート。コードが絡まる心配がないので、ザックのサイドポケットや小型ポーチにもスッと収まります。
登山中の休憩時やテント内での使用でもサッと使えて、使い終わったらシュルッと収納できるのは地味に便利なポイントです。
ワイドFM対応でAM放送をクリアな音質で楽しめる

ICF-R354Mは、ワイドFM(FM補完放送)に対応しており、AM番組をFM周波数で受信可能。都市部や山岳地帯、AMが入りにくいエリアでもクリアな音質でラジオ番組を楽しめます。
ノイズが気になる方にも嬉しい仕様で、移動中や夜間の静かな環境でも快適にリスニングが可能です。
バックライト搭載+ジョグレバー操作で暗所でも使いやすい

フロントの「ライト/山エリアボタン」を押すと、表示窓に約5秒間バックライトが点灯。夜間のテント内や夜明け前の行動時でも視認性が良く、操作ミスを防げます。
また、選局や設定変更がしやすいジョグレバー式のインターフェースを採用しており、グローブをしたままでも快適に操作できるのも嬉しいポイント。
実際に使ってみた!ソニーのラジオ「ICF-R354M」のメリット・デメリット

【メリット】
- 軽量・コンパクトでポケットにも入る
- 巻き取り式イヤホンで携帯性◎
- 単4電池で72時間稼働する省エネ性能
- 山エリアコール機能が超便利
- ワイドFMで音質もクリア
- 暗所対応のバックライト搭載
【デメリット】
- スピーカー出力は控えめで屋外使用には向かない
- 完全防水仕様ではない
- 充電式にするには別売キットが必要

■ こんな人におすすめ!
- 登山やハイキング中にも電波を確保したい人
- 災害時用に長時間稼働の小型ラジオを探している人
- 荷物を極力減らしたいUL志向のハイカー
- 寝室用・通勤用に高感度ラジオが欲しい人
まとめ:ICF-R354Mは“もしも”に備える軽量高性能ラジオ

ソニーのICF-R354Mは、名刺サイズに詰め込まれた“安心”と“便利”の結晶。登山中の気象チェックや雷探知、熊よけはもちろん、災害時や停電時の情報収集にも頼れる一台です。
AM/FMの2バンド対応にくわえ、「山エリアコール」やバックライト機能まで搭載。軽さ・操作性・電池持ち──すべてが登山者目線で設計されています。
この1台がポケットにあるだけで、もしものときに「聞こえる安心」が手に入る。一人で避難小屋泊をした時はラジオから聞こえてくる声や音楽に救われました。ICF-R354Mは、“持っててよかった”と思えるラジオです。