「軽量でコンパクト、しかも保温性もしっかりあるビヴィを探している」
「非常用じゃなくて、普段から使えるヴィヴィってないの?」
そんな人にぜひ紹介したいのが、SOL(ソル)のエスケープヴィヴィです。

この記事では、実際に登山やULハイク、テン泊登山などでエスケープヴィヴィを愛用している僕が、スペックや使い心地、どんな場面で役立つかをレビューしようと思います。
結論から言うと、このアイテムはただの“エマージェンシービヴィ”ではありません。登山やバックパッキングにおける実用性の高いギアとして、持っておいて損なしの逸品です。
SOL(ソル)とは?サバイバル系に強いアメリカ発アウトドアブランド

「SOL」というブランド名は、“Survive Outdoors Longer(もっと長くアウトドアで生き延びる)”の頭文字。名前からもわかる通り、非常時や過酷な環境に対応するアウトドアギアを展開しているアメリカのブランドです。
特に人気なのが「エマージェンシーブランケット」や「ビヴィ(簡易寝袋)」。登山、キャンプ、ツーリングなどでの備えとして、多くのアウトドア愛好家に支持されています。
その中でもエスケープヴィヴィは、非常時だけでなく“普段使いできる軽量ヴィヴィ”として登山者やキャンパー、ULハイカーにも重宝されているモデルです。
エスケープヴィヴィの基本スペックと特徴

まずは基本スペックを表にまとめておきます。
項目 | 詳細 |
---|---|
ブランド | SOL(ソル) |
商品名 | エスケープヴィヴィ(Escape Bivvy) |
形状 | 砲弾型マミーシェイプ |
使用人数 | 1人用 |
展開サイズ | 約213×81cm |
収納サイズ | 直径11cm × 長さ17cm(500mlペットボトルほど) |
重量 | 約241g |
シーズン | オールシーズン対応 |
素材 | アルミ蒸着加工フィルム+ポリエステルシート |
特徴 | 軽量・透湿性・体温反射(70%)・撥水加工(※完全防水ではない) |
特に注目すべきは「軽さ」「透湿性」「体温反射」の3点です。
軽量・コンパクトでザックの底に常備できる
収納サイズは500mlペットボトルより一回り大きいくらい。重量わずか241gなので、どんな装備スタイルでも邪魔になりません。ザックの底に入れておけば、緊急時の安心感が一段階アップします。
蒸れない透湿素材+体温をしっかり反射

ビヴィ系にありがちな悩みが「内部の蒸れ」。ですが、エスケープヴィヴィは透湿性のある素材を使っているため、内部の湿気がこもりにくい構造になっています。さらに、内側のアルミ蒸着加工が体熱の約70%を反射。寒い季節でも体温を効率的に保持できます。
SOLエスケープヴィヴィを実際に使ってみた感想|夏は単体、春秋はシュラフカバーとしても◎

筆者が実際に春・夏・秋の登山で使ってみた感想を紹介します。
夏の低山テン泊には単体でも十分
気温15〜20℃前後の夏山テン泊では、エスケープヴィヴィ単体でも十分寝られました。インナーシュラフ(薄手のライナー)を併用すれば、より快適に。
春・秋は寝袋の上にかぶせて保温&結露対策に
気温10℃前後の秋のテン泊では、中綿の入った寝袋の外側にかぶせて使用。これだけで結露による寝袋の濡れをしっかり防げましたし、保温力もワンランクアップした感覚があります。
地面の冷気は要注意!マットとの併用が前提
地面からの冷気は通すので、サーマレストなどのマットと必ず併用しましょう。マットなしでの直置きは体温が奪われて寒くなります。
SOLエスケープヴィヴィはこんな場面で大活躍!

シーン | 活用ポイント |
---|---|
登山のテン泊装備 | シュラフ代わり、あるいはカバーとして |
UL(ウルトラライト)装備 | 軽量化&パッキング最小化を目指す人に |
雨天のタープ泊 | 撥水性で濡れ対策(※防水ではないので過信は禁物) |
非常用防災アイテム | 家や車、オフィスの備えとしても場所を取らず安心 |
バイクパッキング | 超軽量&省スペースで、サイドバッグにも余裕で収まる |
登山のテン泊装備|シュラフ代わり、あるいはカバーとして活用

エスケープヴィヴィは春〜秋のテン泊登山にぴったり。気温が高い時期なら単体でも十分寝られますし、寒い時期は中綿入りの寝袋にカバーとして重ねることで保温力がアップします。結露による寝袋の濡れも防げるので、シュラフの寿命延長にも効果的。
特にテント内の湿度が高くなることの多い朝晩の冷え込み対策や、寝袋が濡れてパフォーマンスが落ちるリスクを減らすのに重宝します。軽量テン泊装備を目指す登山者にはマストな選択肢です。
UL(ウルトラライト)装備|軽量化&パッキング最小化を目指す人に
ULハイカー(ウルトラライトハイカー)にとって、「軽さ」と「多用途性」は正義。エスケープヴィヴィはたった241gという軽さながら、寝袋の代用・カバー・緊急時の防寒と複数役をこなす万能ギア。
収納サイズも非常にコンパクトなので、30L以下の小型バックパックで装備を完結させたい人にも最適です。ツェルト泊やタープ泊との相性も良く、「とにかく軽くしたい、でも寝る装備は妥協したくない」というUL思考の人に刺さるアイテムです。
雨天のタープ泊|撥水性で濡れ対策(※完全防水ではない点に注意)
タープ泊やツェルト泊では、雨天時の横殴りの雨や結露による濡れが避けられないこともあります。そんなときにエスケープヴィヴィがあると、寝袋が濡れるのをかなり軽減できます。
ただし注意したいのが「完全防水ではない」という点。表面は撥水加工されていて小雨や霧雨程度なら耐えられますが、強雨や長時間の濡れには限界あり。下にグラウンドシートやマットを敷いて、なるべく直接地面に接触しないようにすると安心です。
非常用防災アイテム|家や車、オフィスの備えにも◎

SOLのギアは元々サバイバルや緊急時を想定した作りなので、防災グッズとしても非常に優秀です。
例えば:
- 家の避難用バッグに入れておく
- 車中泊や災害時の車中避難に備える
- オフィスの引き出しに1つ入れておく
といった用途にもマッチします。
通常のアルミブランケットよりも頑丈で蒸れにくく、包まるタイプなので風の侵入も防げるのが大きなメリット。低体温症リスクを抑える「実用的な備え」として一歩上の安心感を得られます。
バイクパッキング|超軽量&省スペースでライダーにも好相性
近年人気の「バイクパッキング(自転車旅・バイク旅)」にもぴったり。サイドバッグやサドルバッグの容量は限られているため、1gでも軽く、1cmでも小さくしたい人にはこのビヴィの収納性と軽さが刺さります。
例えば:
- 山岳エリアでの野営を視野に入れたツーリング
- 雨に降られて緊急ビバークが必要な場合
- 荷物制限のある輪行旅(電車+自転車) など
軽装・省スペースで旅をしたい人にとって、エスケープヴィヴィは「持っていれば安心、持っていても邪魔にならない」という理想的なギアです。
SOLエスケープヴィヴィのデメリットと注意点|購入前に知っておきたい3つのポイント

エスケープヴィヴィは軽くて多機能な魅力的なギアですが、「完璧な寝具」というわけではありません。使用する環境や目的によっては、あらかじめ理解しておくべき注意点もあります。
以下では、特に気をつけたい3つのポイントを詳しく紹介します。
1. 完全防水ではない|強い雨や濡れた地面は別途対策を
エスケープヴィヴィには撥水加工が施されていますが、ゴアテックスのような完全防水素材ではありません。そのため、雨が強く降る状況や、長時間濡れた地面に直接接して使うような場面では、水がじわじわと染み込んでくる可能性があります。
とくに注意したいのは以下のような状況:
- 雨の中のタープ泊で、横殴りの風と雨が吹き込むとき
- 湿った草地や泥の上に直接敷いて使うとき
- 朝露が激しい高山帯でのビバーク
これらのケースでは、軽量なグラウンドシートやツェルトを併用することで、濡れや汚れを防ぎやすくなります。
2. 薄手素材なので破れに注意|尖った石や金属と接触しないように

エスケープヴィヴィはわずか241gという軽さを実現するため、非常に薄くしなやかな素材で作られています。柔軟性はありますが、そのぶん強度は限定的。とくに地面に直接敷いて使用する際は、小石や木の枝、ペグなどの尖ったものに引っかかって破れるリスクがあります。
破れやすいシチュエーション例:
- ガレ場や砂利地でのビバーク
- テント内でペグやザックのバックルに擦れる
- 寝返りを打ったときに引っ張るような力が加わる
対策としては、事前に地面をよく整地してから敷く、または下にマットやグランドシートを敷いてクッション性を確保することが大切です。
3. 寝返りで「カサカサ音」がする|静寂を好む人には気になるかも

エスケープヴィヴィは素材の特性上、寝返りを打つたびにシャカシャカ・カサカサといった音が発生します。この音は慣れればそれほど気にならないという人もいますが、山中の静かな夜では意外と目立ちます。
気になるケース:
- 山小屋のテント場などで他人の迷惑になる可能性がある
- ソロテント内でも自分の寝返りで眠りが浅くなる
- 物音に敏感な人にとっては快眠の妨げになる
音を少しでも抑えるには、厚手のシュラフや中綿入りのインナーを重ねて使用することで、音を緩和する工夫も可能です。
まとめ|エスケープヴィヴィは“備え”を超える「攻めのUL装備」

SOLのエスケープヴィヴィは、単なる非常用装備の域を越えて、実戦で使える軽量ビヴィとして完成度の高いアイテムです。
- 「UL登山を本格的に始めたい」
- 「軽量テン泊装備を組みたい」
- 「冬以外のシュラフ代替を探している」
こんな人には、間違いなくハマると思います。
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