登山漫画『神々の山嶺』に興味を持つ人の多くは、リアルな山岳描写と、心を揺さぶる人間ドラマを求めているはずです。

『神々の山嶺(かみがみのいただき)』は、登山を題材にした作品の中でも、圧倒的な完成度と重厚さを誇る名作として、今なお多くの読者に支持されています。

原作は夢枕獏による山岳小説、漫画版は谷口ジローによる作画。さらに実写映画・アニメ映画化もされており、小説・漫画・映画のすべてで評価が高い稀有な作品です。
この記事では、神々の山嶺のあらすじ、漫画版の魅力、登山好きに刺さる理由、そして小説・映画・アニメ版との違いまで、まとめて詳しく解説します。
神々の山嶺のあらすじ|エベレスト最大の謎と孤高のクライマー

物語の中心となるのは、クライマー兼カメラマンの深町誠と、伝説的クライマー羽生丈二。
深町はネパール・カトマンズで、ジョージ・マロリーのカメラと思われる骨董品を偶然手に入れます。
マロリーは「エベレスト初登頂を果たしたのか否か」という登山史最大の謎を残した実在の登山家。もしカメラのフィルムが見つかれば、その真相が明らかになるかもしれない──。
しかしカメラはすぐに盗まれ、深町はその行方を追う中で、かつて日本で名を馳せた孤高のクライマー・羽生丈二と再会します。
羽生は、エベレスト南西壁・冬期・無酸素・単独登攀という、人類史上でも最難関クラスの挑戦に執念を燃やしていました。
深町はカメラの謎と羽生の生き様に引き込まれ、やがて命を賭した極限の世界へと足を踏み入れていきます。
漫画版『神々の山嶺』の魅力|谷口ジローの圧倒的画力

山のスケールと恐怖が“体感”できる
漫画版最大の魅力は、谷口ジローによる圧倒的な描写力です。
エベレストの巨大な壁、氷雪の世界、垂直の岩壁、極寒の稜線──。
ページをめくるだけで、まるで自分がその場に立っているかのような臨場感があります。
登山経験者なら、「この感じ、わかる…」と唸るリアルさ。
未経験者でも、山の怖さ・美しさ・圧倒的な存在感を直感的に理解できます。
セリフが少なくても伝わる“孤独”と“狂気”
谷口ジロー作品の特徴として、セリフに頼りすぎない演出があります。
羽生丈二の背中、無言で登り続ける姿、風雪に晒されるシルエット──。
言葉以上に、絵そのものが羽生の狂気・孤独・執念を語る構成になっており、漫画でありながら映画的な没入感があります。
羽生丈二というキャラクターの魅力

羽生丈二は、単なる「すごい登山家」ではありません。
彼は極端なまでに不器用で、協調性に欠け、社会的にはうまく生きられない男です。
しかし山に対してだけは、誰よりも純粋で、誰よりも狂気的。
名声のためでも、金のためでもなく、ただ“登ることそのもの”に取り憑かれた存在として描かれます。
このキャラクター性が、多くの読者に強烈な印象を残し、
- 山に取り憑かれた人間の業
- 何かに人生を賭けることの美しさと怖さ
- 普通の幸せを捨ててでも進む生き方
といった、深いテーマを浮き彫りにしています。
登山好きに刺さる理由|リアルすぎる山の描写

「登山 漫画 神々の山嶺」で検索され続ける理由のひとつが、登山描写のリアルさです。
- 高所での判断力低下
- 極寒による体力消耗
- 天候急変の恐怖
- 単独行の心理的プレッシャー
これらが、フィクションでありながら、現実の登山リスクとして非常にリアルに描かれています。
登山をしている人ほど、「これは絵空事じゃない」と感じる場面が多く、
単なる娯楽ではなく、山の本質を描いた作品として評価されています。
小説版との違い|より内面を深く描く原作
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原作小説(夢枕獏)は、心理描写や思想的な部分がより深く描かれています。
羽生や深町の内面、山に向かう理由、人生観などが、文章ならではの密度で語られます。
という棲み分けがあり、両方読むことで作品世界がより立体的に理解できます。
名作登山漫画『神々の山嶺』の全巻あらすじ・魅力を紹介

以下では、登山漫画『神々の山嶺』の各巻について、簡単なあらすじとともに、それぞれの巻ならではの見どころ・魅力をわかりやすく紹介していきます。
これから読み始める方にも、すでに読破した方にも、シリーズを振り返るガイドとして役立つ内容になっています。
神々の山嶺 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

エベレスト初登頂の謎を解く鍵となる“古いカメラ”を手にした深町誠は、その行方を追ってネパールへ向かいます。そこで出会ったのは、“毒蛇(ビカール・サン)”と呼ばれる謎の日本人男性でした。
彼の正体を追う中で、深町は伝説的クライマー・羽生丈二の過去と現在に迫っていきます。物語は静かに、しかし確実に、命を賭した挑戦の核心へと踏み込んでいく第1巻です。
神々の山嶺 2 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

ヨーロッパアルプスの難関・グランドジョラスで、羽生丈二は人類初の冬季単独登攀という前人未到の挑戦に挑みます。しかし、岩壁での事故により、羽生は生死の境をさまよう事態に追い込まれます。
瀕死の状態から、それでもなお「生きるため」に壁へと向かう羽生。極限の恐怖と執念が交錯する、羽生丈二の壮絶な闘いが描かれる第2巻です。
神々の山嶺 3 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

ジョージ・マロリーは本当にエヴェレストの頂に立っていたのか――その歴史的謎を追い、深町誠は羽生丈二の行方を必死に探し続けます。真相に近づくほど、物語は次第に危険な領域へと踏み込んでいきます。
そんな中、日本から訪れた岸涼子が誘拐されるという衝撃の事件が発生。登山のロマンと人間ドラマが交錯し、物語が大きく動き出す緊迫の第3巻です。
神々の山嶺 4 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

人類の限界とも言える、エヴェレスト南西壁・冬期無酸素単独登頂。羽生丈二は、その“神の領域”に踏み込むため、すべてを捨てて究極の挑戦に身を投じます。
誰の助けもなく、酸素も使わず、ただ己の力だけで壁に挑む孤高の登攀。極限の静寂と恐怖の中で進む羽生の姿が、読者に強烈な緊張感を与える第4巻です。
神々の山嶺 5 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

極限の末に下山した深町は、岩場からファインダー越しに、ただ一人で壁に挑む羽生の姿を追います。そこで目にしたのは、常識では信じられない、運命を左右する決定的な光景でした。
人はなぜ、命を懸けて山に登るのか――。羽生の単独登頂が迎える結末と、その生き様が胸に深く刻まれる、シリーズ完結となる第5巻です。
実写映画・アニメ映画もある|メディアミックス展開
『神々の山嶺』は、原作小説・漫画だけでなく、実写映画やアニメ映画としても映像化されており、さまざまな形で作品世界を楽しめるのも大きな魅力です。
原作の重厚な世界観や、極限の山岳描写が、映像ならではの迫力で表現されています。
実写映画(2016年)

岡田准一・阿部寛主演で実写映画化。
実際にエベレスト周辺でのロケも行われ、スケール感は非常に大きい作品です。
ただし、原作・漫画に比べると、時間の制約上、
心理描写や細かい背景は簡略化されています。
アニメ映画(2021年/Netflix配信)

フランス制作のアニメ映画『Le Sommet des Dieux』は、
谷口ジローの画風を強く意識したビジュアルが高く評価されています。
原作の雰囲気を残しつつ、映像美と音楽で山の壮大さを表現しており、
漫画ファンからの評価も比較的高いのが特徴です。
神々の山嶺はこんな人におすすめ
- 登山・クライミングが好き
- 山岳小説・山岳漫画が好き
- 極限の人間ドラマが読みたい
- 人生を賭けるほどの「何か」を描いた作品が好き
- 谷口ジロー作品が好き
ひとつでも当てはまるなら、間違いなく刺さる作品です。
まとめ|『神々の山嶺』が登山漫画の最高峰と呼ばれる理由

『神々の山嶺』は、ただの登山漫画ではありません。
それは、
- 人はなぜ山に登るのか
- 人はなぜ危険を冒すのか
- 人生を賭けるとはどういうことか
という、根源的な問いを投げかける作品です。
リアルな山の恐怖、美しさ、そして人間の執念。
「登山 漫画 神々の山嶺」で検索する価値がある、間違いなく読むべき名作と言えるでしょう。











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