今回は「Apple AirTag」のレビューをお届けします。
導入のきっかけは、テント泊時に荷物をデポするときの不安からでした。テント泊登山や縦走中に必要ない荷物をテント場に置いておくシーンってありますよね。でも、ちょっと心配…。
そこでAirTagを付けてみたら、これが思った以上に安心感アップ。結果的に、ソロ登山やキャンプのときも「これは便利かも!」と感じるようになりました。

結論から言うと、登山でもAirTagは“保険”として持っておくとかなり安心感アップ。特に、ソロ登山やテント泊縦走をしている方にとっては心強い存在になります。

AirTagは登山中の万が一に備えるだけでなく、日常の鍵や財布の紛失防止にも使えるので、ひとつ持っておいて損はないアイテムです。
Apple AirTagってどんなアイテム?登山にも使えるその特徴とは

Apple AirTagは、紛失防止用のスマートトラッカーです。
iPhoneと連携することで、鍵・財布・バッグなど、どこかに置き忘れたアイテムを「探す」アプリから位置確認・音を鳴らして発見できる便利アイテム。
直径はわずか31.9mm、重さ11gととてもコンパクトで、防水性能(IP67)も備えているため、登山やアウトドアにも向いています。
本体にはGPSは搭載されていませんが、Apple独自の「探す」ネットワークを利用して、世界中のiPhoneユーザーの端末を経由して、AirTagの位置を間接的に特定する仕組みです。

例えば、落とした場所の近くを誰かがiPhoneを持って通りかかれば、そのiPhoneが自動で位置情報をクラウドにアップしてくれるため、自分のスマホに場所が通知されるという仕組みになっています。
AndroidではAirTagを公式に検知することはできません。 AppleのAirTagは、Apple独自の「探す」ネットワークに依存しているため、Androidスマートフォンではその機能をフルに活用することはできません。
設定もシンプルで、iPhoneに近づけるだけで自動ペアリング。登録した名前で管理できるので、「ザック」や「サコッシュ」といったアウトドアギアにも活用しやすいんです。
なぜ登山にAirTag?使ってみようと思ったきっかけ

登山では、ザックやサコッシュ、スタッフバッグなど、うっかり置き忘れたり、風に飛ばされたりするリスクがあります。特にテン泊や稜線泊など、風の強い環境では「ちょっと目を離した隙にギアがなくなる」なんてことも。
僕自身も、山頂で撮影中にサコッシュを岩の上に置いたまま下山しかけてしまい、30分ほど登り返す羽目に…。あのときは本当に焦りました。
また、意外と見落とされがちですが、テント場や山小屋前にデポした荷物が盗難に遭うケースもゼロではありません。特に混雑時は人目も多く、ごちゃごちゃしている分、目を離した隙に何かを持ち去られるリスクもあるのが実情です。
▶︎ テント、無くなりました。
そんな中で、AirTagなら万が一ギアを落としたり忘れたり、あるいは盗難に遭ったとしても、iPhoneの「探す」アプリから位置情報を確認できるという安心感があります。これはもう「保険」として持っておきたいなと感じ、導入を決意しました。
実際にAirTagを登山装備に導入してみた

登山にAirTagを使うといっても、手順は驚くほどシンプル。登山用のGPS端末と違って、アプリの設定や電源操作も不要なので、テック系が苦手な人でも迷わず使えます。
AirTagの初期設定は簡単!初心者でも1分で完了
まずはAirTag本体をiPhoneに近づけるだけで自動的にペアリング画面が立ち上がります。
その後、「ザック」や「サコッシュ」などの名前をつけて登録するだけ。AirTagには複数の用途ラベル(バッグ・鍵・財布など)も用意されていて、用途に合わせてカスタム可能です。
AirTagの取り付け方法|登山装備へのベストな付け方は?

僕の場合、以下のように使い分けています:
- ザックの場合: シリコン製ケースに入れて、内側の小物ポケットに吊るす。ザックの外ポケットに入れる場合は、カラビナ付きのケースを使うと安心。
- サコッシュの場合: 内部のジップポケットに収納。目立たない場所に入れておくことで、盗難対策としても有効。
- スタッフバッグの場合: 防水ポーチや小型のジップケースに入れて、シュラフやクッカーと一緒にパッキング。特にテン泊時のデポ装備にはAirTagがあると安心感が段違い。
- テントの場合: 設営後のテントの収納袋の中やインナーポケットに取り付けておく方法。仮に風でテントが動いたり、盗難にあったとしても、位置情報が残るので探しやすくなります。
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AirTagは軽量・防水(IP67)なので、多少濡れても問題なし。とはいえ、濡れた衣類や結露したギアと密着させるのはNG。なるべく乾いた場所や、防水ケースに入れるのがベストです。
山に中に入る前に!AirTagの動作確認ポイント

「使うだけでOK」と思いがちですが、山行前には必ずiPhoneからAirTagが反応するかをチェックしておくのがおすすめ。特に長期間使っていないと、バッテリーが切れていた…なんてことも。
登山のような環境では、”ちゃんと動作していること”自体が安心材料になります。
ちなみに、AirTagの電池はCR2032ボタン電池で、約1年ほど持ちます。交換も簡単で、工具なしで裏ブタを回すだけでOKです。
AirTagの電池交換の目安は一般的に約1年です。しかし電池の品質や使用頻度によって変動します。iPhoneの「探す」アプリでバッテリー残量を確認したり、iPhoneにバッテリー残量低下の通知が表示されたりすることで交換時期を把握できます。
AirTagを山で使うメリット5つ

登山でのAirTag活用は、ただの「忘れ物防止」以上に、安心感をもたらしてくれます。
特に軽量化を意識するULハイカーにとっても、たった11gのAirTagがもたらす「情報」という装備は、コスパ抜群。実際にどんなメリットがあるのか、以下で具体的に紹介していきます。
① ザックの置き忘れも安心!位置情報ですぐに発見
テント場や山小屋前、休憩中など、ちょっとした不注意でギアを置き忘れることは案外多いもの。そんなとき、AirTagを仕込んでおけば、すぐに「探す」アプリで音を鳴らせたり、場所を確認できます。
② テント場や山小屋での盗難対策として活躍
山でもギアの盗難はゼロではありません。特に人の多いテント場や、登山口にデポした荷物は狙われることも。AirTagを忍ばせておけば、後から位置情報をたどれる可能性があります。
③ 複数人での登山にも◎グループで使える安心感
AirTagは最大5人まで位置情報を共有可能。チームで共有しておけば、誰かが置き忘れてもすぐに誰かが気づいてサポートできます。子どものザックにAirTagを入れておくと、安心してハイキングにも連れて行けます。
④ オフライン・圏外でもAirTagが役立つ理由とは?
山の中では電波がないこともありますが、AirTagはAppleの「探す」ネットワークを利用しているため、近くを通った他のiPhoneユーザーの電波を介して、位置をクラウドに通知できます。つまり、登山道など他の人が通る可能性があるルート上であれば、発見される可能性はゼロじゃないんです。
⑤ 軽量&防水!登山向けにぴったりの仕様
AirTagはたった直径31.9mm、11g、防水(IP67)対応。CR2032ボタン電池1つで1年ほど使えるので、電池切れの心配も少ないです。登山のミニマリスト装備にも邪魔にならないのが嬉しい。
登山でAirTagを使う前に知っておくべきデメリットや注意点

もちろん、完璧なガジェットではありません。以下の点には注意しましょう。
- iPhoneユーザーでないと活用できない
- 山奥で誰も通らなければ、探知はできない
- スピーカーの音は風が強いと聞きづらい
- あくまで“補助”的な追跡手段
つまり、GPSトラッカーのようなリアルタイム追跡はできないんです。あくまで「最後に確認された場所」がわかるというレベルなので、過信は禁物。
AirTagを安全に装備!ケースの選び方


- 【ザック】内ポケットに仕込む or カラビナで外ポケットに吊るす
- 【サコッシュ】ジッパーポケットに忍ばせる
- 【スタッフバッグ】小さなジップケースに入れておく
- 【車の鍵】車中泊やデポする場合にAirTag付きキーケースが便利
登山用アクセサリーとして、シリコン製カバーやループ付きケースを選ぶと便利です。
AirTag vs Tile vs MAMORIO|登山向け最強はどれ?

紛失防止タグといえば、AirTag・Tile・MAMORIOが代表的ですが、それぞれに強みと弱みがあります。
登山という「オフライン&過酷な環境」が舞台になると、向き不向きがはっきり出てきます。ここではAirTagと他2つを比較し、登山に適した選び方を解説します。
▶︎ Tileの詳細はこちら
オフライン環境に強いのはAirTag
登山では通信圏外になることが多いため、「どのタグが圏外でも“見つけられる可能性が高いか”」がポイントになります。
- AirTag
→ 周囲のiPhoneユーザーのネットワークを活用する「探す」ネットワークが超強力。世界中で10億台以上のiOSデバイスがあるため、圏外でも他のiPhoneが近づけば位置を拾える可能性が高い。 - Tile
→ 同様にTileアプリを入れた他ユーザーのスマホがネットワークとして機能するが、日本ではユーザー数が少なく、山ではほぼ頼れないケースも。 - MAMORIO
→ 日本製でSuicaや定期券サイズの小型タイプが特徴だが、登山用途では探知ネットワークが極めて限定的。「MAMORIO Spot(駅や施設の検知ポイント)」に引っかからない限り、発見は難しい。
山の中で使うならAirTagが最も安心できる理由

AirTagは精度・電池持ち・ネットワークの強さのバランスが優れており、登山での使用にも安心感があります。
- バッテリー寿命:AirTagは約1年。TileやMAMORIOは数ヶ月で交換または充電が必要な場合も。
- 探知の精度:「正確な場所を探す」機能(UWB対応)で数十センチ単位での位置特定が可能(対応iPhoneが必要)。
- 防水性:AirTagはIP67(防塵・水深1m/30分)で、雨や濡れたギアにもしっかり耐える。
- マルチプラットフォーム対応(iOS・Android)
→ iPhoneユーザーでなくても使えるのが強み。AirTagはApple製品限定なので、Androidユーザーには選択肢になり得ます。 - スピーカーの音が大きい
→ 置き忘れた場所が近くにある場合、大音量の音で探しやすい。風が強い登山地などでは役立ちます。 - バリエーションが豊富
→ 薄型の「Slim」、小型の「Sticker」、キーホルダー型の「Mate」など装着スタイルに応じて選べます。
- 日本製で日本語対応が丁寧
→ UIや通知がわかりやすく、サポートも安心。アプリが直感的で使いやすいと感じる人も多いです。 - 薄くて軽く、財布や定期ケースに最適
→ とにかく小さく、登山中のサブ財布や身分証ケースなどに忍ばせておけるサイズ感。 - 「手元から離れたら通知」機能が標準搭載
→ ザックや装備を置いて離れるとスマホに通知が来るので、うっかり忘れ防止に効果的。
TileやMAMORIOも街中では便利ですが、圏外が多く人も少ない山の中では、AirTag一択です。
山の中でAirTagは使える?登山で遭難対策としての実用性と限界

結論から言うと、AirTagは山の中では“限定的に”しか機能しません。
AirTagはGPSではなく、周囲にあるiPhone(Appleの「探す」ネットワーク)との通信で位置情報を送信します。そのため、人がいない山奥では位置情報が更新されにくくなるのが現実。
つまり、遭難対策としての信頼性は低めです。ただし、登山口や人気の山域、駐車場など人の出入りがある場所では有効なケースもあります。ザックや小物の置き忘れ対策、万一の落下時の探索など、「補助的な位置確認ツール」として使うのがベストです。
AirTagは登山だけじゃない!普段使いにも便利な安心アイテム

AirTagは登山中の紛失や迷子対策に便利なだけでなく、普段の生活でもその実力を発揮してくれるアイテム。
財布や鍵、自転車、バッグなど、うっかりどこかに置き忘れてしまいがちな物に取り付けておけば、iPhoneから簡単に場所を特定できます。
アウトドアと日常の両方で活躍してくれるので、登山用に買っても決してムダにはなりません。むしろ「もっと早く持っておけばよかった」と思うかも。
まとめ:AirTagは“登山の保険”。1つ持ってて損なし!

AppleのAirTagは、いわゆる「スマートトラッカー」としては非常にシンプルな構造ですが、登山という限られた装備と時間の中で行動するシーンにおいて、その効果は侮れません。
特にザックやスタッフバッグといった、行動中に持ち替えたり、テント場にデポしたりするギアには最適です。
実際に使ってみて思ったのは、「ただそこにあるだけで安心できる」という不思議な存在感。軽量・防水(IP67)・電池1個で約1年動作という手間のかからなさも含めて、「登山装備に1つ足すだけでこんなに心の余裕が増えるんだ」と実感しました。
山の中では、些細な焦りやミスが行動全体を乱す原因にもなりかねません。AirTagを仕込んでおくことで、忘れ物や紛失に対する不安を一つ減らし、もっと山を楽しむことができるようになります。
こんな人におすすめ!AirTagが登山で活躍する人とシーンまとめ

Apple AirTagは、登山中の「不安」や「うっかり」をグッと減らしてくれる頼れる小型ガジェット。とくに、以下のようなシーンでその力を発揮します。
- ソロ登山・ファストパッキングをよくする人
→ 軽量装備だからこそ、1つの忘れ物が致命的に。AirTagで持ち物をしっかりトラッキング。 - グループで共有装備を持ち歩く人(テントやクッカーなど)
→ 「あれ、誰が持ってた?」問題を解消。AirTag付き装備をチェックするだけでOK。 - テント泊で荷物をデポする機会が多い人
→ 下山時、忘れ物や回収ミスを防ぐための保険に。 - 人の多いテン場で盗難リスクに不安がある人
→ 見えないところにAirTagを仕込んでおくことで、万が一の盗難時に追跡できる可能性も。 - 忘れ物が多くて下山後に焦った経験がある人(←完全に僕です)
→ 無音で置き去りにしてしまっても、後から位置がわかるだけで安心感が違います。
ちょっとした不安をAirTagがカバーしてくれることで、登山にもっと集中できるようになります。
登山×AirTagに関するよくある質問まとめ(FAQ)
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登山での万が一の備えとして注目されているAirTag。ですが、「山で本当に使えるの?」「電波が届かない場所でも大丈夫?」など、気になる疑問もありますよね。
以下では、登山シーンでAirTagを活用する際によくある質問をまとめました。
Q1. AirTagは登山中、圏外でも使えるの?
A. 基本的にAirTagはBluetoothと「探す」ネットワークを利用します。圏外でも、近くに他のiPhoneユーザーがいれば“匿名”で位置がアップデートされるため、完全に無力になるわけではありません。ただし、スマホ圏外の山奥ではリアルタイムでの追跡は難しいため、置き忘れ・下山後の発見用途に強いです。
Q2. AirTagはGPSとはどう違うの?
A. AirTag自体にはGPS機能がありません。位置情報は周囲のiPhone経由で収集されます。一方、GPSトラッカーは人工衛星と直接通信して位置を把握します。登山でリアルタイム追跡を重視する場合はGPSロガーも検討しましょう。
Q3. バッテリーの持ちはどれくらい?
A. AirTagの電池は約1年持ち、CR2032ボタン電池を交換するだけでOK。電池切れを防ぐため、定期的に「探す」アプリで確認するのがおすすめです。
Q4. 雨や水に濡れても大丈夫?
A. はい。AirTagはIP67の防塵・防水性能を備えており、一時的な雨や水濡れには耐えられます。ただし、完全防水ではないため、長時間の雨天時は防水ケースに入れておくと安心です。
Q5. AirTagを登山装備に取り付けるおすすめの方法は?
A. ザックの内ポケットやギアケースに忍ばせるのが基本ですが、専用ホルダーやカラビナ付きケースを使えば脱落のリスクを減らせます。ソロ登山なら、財布やスマホにも取り付けておくと安心です。
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