『ざつ旅-That’s Journey-』は、「行き当たりばったりの旅」をテーマにした、異色でありながら多くの読者の心をつかんでいる旅行漫画です。
2025年にはテレビアニメ化もされ、原作・アニメともに注目度が一気に高まりました。

本作の魅力は、王道の観光ガイド的な旅ではなく、“雑に決めた旅先で、雑に過ごす時間”そのものが物語になる点にあります。

きっちり計画された旅ではなく、偶然や気分に身を任せることで生まれる出会いや感情の揺れが、リアルで共感を呼びます。
この記事では、『ざつ旅-That’s Journey-』のあらすじ・見どころ・キャラクター・アニメ化情報・どんな人におすすめかまで、たっぷり解説します。
- ざつ旅-That’s Journey-とは?作品概要
- ざつ旅のあらすじ|“雑”に決めた旅が人生を動かす
- ざつ旅の最大の魅力|「雑さ」がリアルで刺さる理由
- 主要キャラクター紹介
- 旅漫画『ざつ旅-That’s Journey-』の全巻あらすじ・魅力を紹介
- ざつ旅-That’s Journey- 1巻
- ざつ旅-That’s Journey- 2巻
- ざつ旅-That’s Journey- 3巻
- ざつ旅-That’s Journey- 4巻
- ざつ旅-That’s Journey- 5巻
- ざつ旅-That’s Journey- 6巻
- ざつ旅-That’s Journey- 7巻
- ざつ旅-That’s Journey- 8巻
- ざつ旅-That’s Journey- 9巻
- ざつ旅-That’s Journey- 10巻
- ざつ旅-That’s Journey- 11巻
- ざつ旅-That’s Journey- 12巻
- ざつ旅-That’s Journey- 13巻
- ざつ旅-That’s Journey- 14巻
- アニメ版ざつ旅の見どころ
- ざつ旅はどんな人におすすめ?
- 巻数・スピンオフ情報|シリーズの広がり
- まとめ|ざつ旅は「何も考えずに読みたい日に最適な一冊」
ざつ旅-That’s Journey-とは?作品概要

『ざつ旅-That’s Journey-』は、石坂ケンタ先生による旅行漫画で、『電撃マオウ』(KADOKAWA)にて2019年から連載中の作品です。
2025年には待望のテレビアニメ化もされ、原作ファンだけでなく、アニメから入った新規ファンも増えています。

ジャンルとしては「旅行漫画」ですが、いわゆる観光地紹介メインではなく、旅を通じた心情描写や人間関係、創作と向き合う姿が物語の軸になっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | ざつ旅-That’s Journey- |
| 作者 | 石坂ケンタ |
| 出版社 | KADOKAWA |
| 掲載誌 | 電撃マオウ |
| 連載開始 | 2019年 |
| 巻数 | 既刊14巻(2025年12月時点) |
| ジャンル | 旅行・日常・癒し |
| アニメ放送 | 2025年4月〜6月 |
| アニメ話数 | 全12話 |
旅行漫画の中でも、「ゆるキャン△」や「ざつ旅」は“癒し枠”として近いポジションですが、ざつ旅はさらに行き当たりばったり感・雑さ・リアルな迷いが強調されているのが特徴です。
▶︎ 登山漫画おすすめ21選【山好き必読!読むと山に行きたくなる名作】
ざつ旅のあらすじ|“雑”に決めた旅が人生を動かす

主人公は、漫画家志望の女子大生・鈴ヶ森ちか。新人賞を受賞するも、その後はネームがボツ続きで、思うように結果が出ない日々を送っています。
編集部に持ち込んだ3本のネームがすべて不採用となり、心が折れかけたある日、彼女はふと「旅に出たい」と衝動的に思い立ちます。そこで、SNSのアンケート機能を使い、フォロワーに行き先を決めてもらう“雑な旅”をスタート。
下調べもほとんどせず、行き当たりばったりで向かった先々で出会う風景、人、出来事。その一つひとつが、ちかの心を少しずつほぐし、創作への向き合い方にも変化をもたらしていきます。
ざつ旅の最大の魅力|「雑さ」がリアルで刺さる理由

1. 計画しない旅だからこそ生まれるリアル
『ざつ旅』の最大の特徴は、綿密な旅程や観光スポット解説がほとんどないことです。代わりに描かれるのは、
- 移動の疲れ
- なんとなく入った店
- 期待外れだけど印象に残る風景
- 旅先でのちょっとした孤独感
といった、実際に旅をしたことがある人なら「わかる」と感じるリアルな感情です。だからこそ、派手さはなくても、じわじわと心に残ります。
2. 創作と旅がリンクする構成
主人公が漫画家志望という設定により、旅は単なる気晴らしではなく、創作の行き詰まり・焦り・自己否定といった感情と強く結びついています。
旅をすることで気持ちが整理されたり、新しい視点を得たりする描写は、創作に限らず、
- 仕事に行き詰まっている人
- 将来にモヤモヤしている人
- 何かを変えたいけど動けない人
にも強く刺さる内容になっています。
主要キャラクター紹介

鈴ヶ森ちか|等身大すぎる主人公
本作の主人公。漫画家志望の女子大生で、夢と現実のギャップに悩みながらも、なんとか前に進こうとする姿が非常にリアルです。完璧ではなく、弱音も吐き、逃げたくなることもある。だからこそ、多くの読者が感情移入しやすいキャラクターです。
蓮沼暦|自由奔放な親友
ちかの中学時代からの親友で、明るく自由な性格。ちかとは対照的で、行動力があり、旅や人生を楽しむスタンスが物語に良いアクセントを加えています。
鵜木ゆい・糀谷冬音・天空橋りり
後輩や先輩漫画家たちも登場し、それぞれが異なる価値観や人生観を持っています。ちか一人の成長物語にとどまらず、さまざまな立場の大人たちの生き方が描かれるのも本作の魅力です。
旅漫画『ざつ旅-That’s Journey-』の全巻あらすじ・魅力を紹介

以下では、旅漫画『ざつ旅-That’s Journey-』の各巻について、簡単なあらすじとともに、それぞれの巻ならではの見どころ・魅力をわかりやすく紹介していきます。
これから読み始める方にも、すでに読破した方にも、シリーズを振り返るガイドとして役立つ内容になっています。
ざつ旅-That’s Journey- 1巻

新人賞を獲ったものの、その後はネーム全ボツ続き。行き詰まったちかが、衝動的に始めたのが「行き先を人に決めてもらう」ざつな旅でした。計画も下調べもないからこそ、思いがけない風景と出会い、気持ちが少しずつほどけていきます。
第1巻では、旅に出るきっかけから、初めての“雑な旅”の空気感までが丁寧に描かれます。何かを決めきれない時、前に進めない時にそっと背中を押してくれる、静かでやさしいスタート巻です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | ざつ旅-That’s Journey- 1 |
| 著者 | 石坂 ケンタ |
| 出版社 | KADOKAWA |
| レーベル | 電撃コミックスNEXT |
| 発売日 | 2019/9/27 |
| ページ数 | 169ページ |
| 内容概要 | ネーム全ボツ続きで行き詰まったちかが、衝動的に旅に出ることを決意。SNSのアンケートで行き先を決めるという“ざつ”な旅を通して、日常から少し離れ、自分の気持ちと向き合っていく第1歩が描かれます。 |
| おすすめポイント | 計画しない旅だからこそ生まれるリアルな空気感と、ちかの心情の変化が自然に伝わってきます。物語の導入として世界観がしっかり伝わり、シリーズを読み進めたくなる安心感のある1冊です。 |
| 詳細ページ | Amazonで見る / 楽天で見る |
ざつ旅-That’s Journey- 2巻

ざつ旅がすっかり日常になったちかは、今回もSNSアンケート頼りで各地へ向かいます。京都・天橋立、栃木・烏山、新潟・粟島、広島・宮島と、土地ごとにまったく違う空気に触れながら、旅のリズムに少しずつ慣れていく様子が描かれます。
第2巻では、景色や名所だけでなく、人との距離感や一人旅ならではの感情の揺れも印象的です。ざつだからこそ生まれる余白の時間が、ちか自身の気持ちを整えていく、シリーズの方向性がよりはっきりする一冊です。
ざつ旅-That’s Journey- 3巻

アンケート任せの旅にもすっかり慣れてきたちかですが、第3巻では思わぬハプニングや予定外の展開がより色濃く描かれます。行き当たりばったりだからこそ生まれるズレや寄り道が、旅そのものを少しずつドラマチックにしていきます。
広島・宮島と尾道、青森・八甲田山、和歌山・串本、岩手・花巻、島根・出雲と、風景の幅も一気に拡大。自然・街・歴史が混ざり合う中で、ちかが感じ取る小さな感情の変化が、静かに物語を前へ進める一冊です。
ざつ旅-That’s Journey- 4巻

思うように旅ができない状況の中で、ちかの“ざつ旅”にも変化が訪れます。島根や奥多摩といった身近な場所への旅を通して、遠くへ行けなくても得られる気付きや、日常と旅の境目が静かに描かれていきます。
第4巻では、ちかが描いた読み切り『私の大嫌いな先輩』も特別収録。旅と創作がより強く結びつき、移動そのものよりも「感じたこと」が物語の軸になっていく、シリーズの転換点となる一冊です。
ざつ旅-That’s Journey- 5巻

少しずつ日常が戻る中で、ちかの旅も再スタートを切ります。慎重さとワクワクが入り混じる状況の中、久しぶりの遠出がもたらす高揚感と、旅に出られること自体のありがたさが丁寧に描かれていきます。
茨城・常陸太田や大分・中津など、これまでとは違った空気感の土地を巡り、旅のリズムも徐々に回復。制限のある中でも“ざつ”だからこそ楽しめる工夫や発見が詰まった、再始動を感じさせる一冊です。
ざつ旅-That’s Journey- 6巻

移動手段にも気を配りながら旅を続ける中、ちかは父に呼ばれて久しぶりに実家へ。そこで手渡された“あるもの”をきっかけに、旅のスタイルそのものが少しずつ変わっていく予感が漂い始めます。
群馬・渋川や高知・長浜などを巡る今回の旅では、移動そのものが物語の主役に。これまでとは違う視点で景色を味わいながら、旅の自由度がさらに広がっていく、シリーズの新章を感じさせる一冊です。
ざつ旅-That’s Journey- 7巻

北海道・道南から道東へと続く旅では、これまでとは一味違うスケール感と自然の厳しさに、ちかの旅スタイルにも変化が生まれます。憧れの北の大地で、景色だけでなく自分自身とも向き合う時間が描かれます。
さらに新潟への再訪では、過去の旅と現在の自分を重ね合わせ、旅の積み重ねがもたらす心境の変化が印象的に描写されます。特別収録の読み切りも含め、旅と感情の広がりを感じられる一冊です。
ざつ旅-That’s Journey- 8巻

年の瀬の千葉・千倉で迎える旅は、これまでのざつ旅とは少し違う、節目を意識した時間が流れます。大学卒業を控えたちかが、初日の出を前にこれからの自分と向き合う姿が、静かに描かれます。
さらに山梨・甲府では、旅の偶然性と人との出会いが印象的に重なり、ざつな旅ならではの温度感が際立ちます。風景と心情がリンクする展開が多く、シリーズの中でも感情面にフォーカスした一冊です。
ざつ旅-That’s Journey- 9巻

フェリーで辿り着いた徳島では、「お接待」という見返りを求めない親切の文化に触れ、旅の価値観が少しずつ変わっていきます。人の優しさに背中を押されるような展開が多く、心に残るエピソードが印象的な巻です。
鳴門、今治、諏訪、松本、山口と各地を巡る中で、風景だけでなく土地ごとの空気感や人との距離感が丁寧に描かれます。移動の多さがそのまま物語のリズムになり、満足感の高い旅の連続が楽しめる一冊です。
ざつ旅-That’s Journey- 10巻

暦とゆいとの初めての三人旅では、気心の知れた関係だからこそ生まれる会話や間が、旅そのものを特別な時間へと変えていきます。人との距離が近い旅の中で、ちかは漫画に向き合うための大切なヒントを少しずつ掴んでいきます。
博多、後三年、余呉、倉敷と、同行者ごとに色合いの違う旅が続き、同じ移動でも体験の質が大きく変わっていく様子が印象的です。仲間や先輩、師匠との時間を通して、旅と創作が深く結びついていく流れを楽しめる一冊です。
ざつ旅-That’s Journey- 11巻

念願の連載を勝ち取り、重圧から解放されたちかは、フェリーでの34時間にも及ぶ長旅へと踏み出します。時間に身を委ねる移動そのものが、達成感と余韻を噛みしめる特別なプロセスとして描かれます。
阿蘇の火口で感じる圧倒的なスケール、雪の郡上で知る後輩の成長、大島で友人と交わす一年の誓いと、旅ごとに心の景色も変化していきます。充実の裏で再び仕事の気配が近づく緊張感が、物語に心地よいメリハリを与える一冊です。
ざつ旅-That’s Journey- 12巻

連載が軌道に乗り、充実した日々を送るちかは、アンケートに導かれるように“いつか行きたい場所”だった羽黒山出羽神社へと向かいます。長く心に引っかかっていた目的地に挑むことで、これまでの歩みと今の自分を静かに見つめ直していきます。
《現在》を司る羽黒山の参道を一歩ずつ進む中で、旅そのものが内面の成長を映し出す時間へと変わっていきます。鳥取・山形・静岡・沖縄と、多彩な土地を巡る構成が、節目の巻にふさわしい広がりと深みを与える一冊です。
ざつ旅-That’s Journey- 13巻

三度目の北海道へ向かうフェリー旅で、ちかは船酔いへの不安を乗り越え、旅人としての確かな成長を実感します。一方で、旅に頼り続ける創作スタイルへの迷いが芽生え、漫画家としての自分と静かに向き合う時間が増えていきます。
最北の地・稚内で一人過ごす時間は、これからの進み方を考えるきっかけとなり、心に残る余韻を残します。能登での冬音との二人旅では、人とのつながりをテーマにしたやり取りが描かれ、北海道・石川・愛知と、感情の幅が広がる構成が印象的な一冊です。
ざつ旅-That’s Journey- 14巻

単行本の売れ行きを前に、ちかは打ち切りへの不安と向き合いながら、漫画家としての覚悟を改めて問い直します。担当編集の彩もまた、先へ進むちかを見守る立場として、自身の役割や距離感に迷いを抱え、二人それぞれの葛藤が静かに交差します。
《一緒に頑張るため》に選ばれた埼玉への旅は、言葉にしきれない想いを共有する時間となり、関係性に新たな一歩をもたらします。佐賀・埼玉・福井を巡る構成が、前を向く決意と再出発の空気を強く印象づける、シリーズの締めくくりにふさわしい一冊です。
アニメ版ざつ旅の見どころ

2025年春アニメとして放送されたテレビアニメ版『ざつ旅-That’s Journey-』は、原作の空気感を大切にした丁寧な作りが高く評価されています。
- 風景描写が美しく、旅情がしっかり伝わる
- 静かなシーンの間(ま)が心地よい
- BGMやナレーションが作品の雰囲気にマッチ
派手な演出はありませんが、原作の“ゆるさ”と“しみじみ感”を忠実に再現しており、原作ファンも安心して楽しめる内容になっています。
ざつ旅はどんな人におすすめ?

『ざつ旅-That’s Journey-』は、次のような人に特におすすめです。
- 旅行が好きだけど、ガチガチの計画は苦手な人
- 仕事や勉強で行き詰まりを感じている人
- ゆるく読めて、でも心に残る漫画を探している人
- 日常系・癒し系が好きな人
- 創作・夢・進路などに悩んだ経験がある人
「頑張れ!」と背中を強く押す作品ではなく、「まあ、そんな日もあるよね」とそっと寄り添ってくれるタイプの漫画です。
巻数・スピンオフ情報|シリーズの広がり

本編は14巻まで刊行されており、物語もかなり深みを増しています。さらにスピンオフ作品や小説版も展開されており、世界観をより楽しみたい人にはうれしい構成です。
- ざつ旅 -Another Side View- 蓮沼暦の日常(スピンオフ漫画)
- ざつ旅謎-That’s “Mystery” Journey-(スピンオフ小説)
- あしたのあした(関連作品)
本編だけでなく、キャラクター別の視点でも楽しめるのは、シリーズとしての完成度の高さを感じさせます。
まとめ|ざつ旅は「何も考えずに読みたい日に最適な一冊」

『ざつ旅-That’s Journey-』は、派手な展開や強烈なドラマがある作品ではありません。しかし、その分、
- 日常の延長にある旅
- うまくいかない日々
- それでも少しずつ前に進む姿
といった、誰にでも重なる感情を丁寧に描いています。
疲れているとき、何かに行き詰まっているとき、
「ちょっと遠くに行きたいな」と思ったとき。
そんなタイミングで読むと、不思議と心が軽くなる、そんな作品です。
旅行漫画・日常漫画・癒し系が好きな方なら、間違いなく一度は読んでほしいおすすめの漫画です。

















